仙台高等裁判所秋田支部 昭和26年(う)38号 判決
被告人小林寿治の副検事に対する供述調書の記載によれば、被告人は番頭正昭からふくを浜に呼出して皆で関係するから呼んでこいと言われ、私もしたいと思い、ふくを呼出そうと考えたが正昭や康一は私に、お前が呼び出すのだから、一番先きにというので、うまく誘い出したら一番先にやれるものと思つて、ふくを誘い出したのであることが認められるので被告人小林は強姦を共謀したというべきである。
強姦の共謀をした者は他の共謀者の強姦行為によりたとえ自分は直接強姦の実行々為に当る行為をしなくとも、強姦の共同正犯たる罪責を免れえないものであることは、共謀共同正犯として確定された判決例である(最高裁判所判決例第四巻第二号第一八五頁参照)から、被告人小林春治を強姦致傷の共同正犯と認定したのは当然で、原判決には所論のように事実を誤認し、その結果法令の適用を誤つたという論旨の採用し得ないことは明らかである。